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今月のおすすめ作品(2024年9月後半)

 私です。

 ニコ童祭やってますね。私も参加しました。今回のリストの先頭に置いていますので、まだ聴いていないという方は是非御覧ください。

 あと今日は9月15日ですね。関ヶ原合戦の日付です。Twitterの石田治部は今年も負け頑張ってんのかな。私は関東勢なので東軍を応援しておきましょうかね。


「お前の記事見づらいよ」という意見をchatGPT君から頂きましたので、今回から少し様式を変えたいと思います。

 アレンジ動画のページと同様、目次を追加しました。jimdoではページ内リンクを貼るのが少しばかり面倒なのですが、まあ見やすさには変えられません。だってこれ作品をおすすめする記事なんだもの。

 もう一つは、Youtubeのプレーヤーも並べることにしました。前回「あんまりYoutubeに流れてほしくない」と言いましたが、それは撤回します。どっちも見てくれ。

 更に、これは記事自体とは関係ありませんが、今回からYoutube枠を一つ新設することにしました。マイリストにYがついているのがその動画です。平均枠および中央枠を一つ割く為全体の枠数は変わりません。

 また、「過去三回連続でピックアップしている動画はしばらくおすすめしない」というルールも加えます。もう今マターラで語れることねえのよ。

目次


人形裁判

 今回の自由枠は上がりたてホヤホヤのこちら。

 妖々夢より『人形裁判』です。ようやく公開できた。

 サブタイトルをあのまま付けるか迷ったんですが、なんかこのアレンジにつけるとなんか説明感が出ると思ったので省きました。

 

 妖々夢版と夢違科学世紀版、どちらも好きですが、今回は後者を軸にアレンジしました。ストーリー通りの危険なイントロから力強い音使いでの追い立てるようなメインフレーズ、そしてピアノによる去りゆくアウトロ。この流れが大好きなんですよね。

 

 動画説明文ではいきなり「音の暴力。」と書きましたが、実際そんな感じをイメージして音を選びました。以前『緑眼のジェラシー』でも使ったFollow Meという音源(ずっと低域で鳴っているヤツ)を筆頭に、「強い」音源を配置したつもりです。途中で出てくるパイプオルガンとかがそうですね。

 あとは珍しく、空気系の音色(っつったらいいの?)を使いました。間奏部分で「ボォン……」とか「ヒュォォオオ」とか鳴っている音がそれです。Padshopの音でDark MoonとBiohazardという名前をしていますので、持っている人は確認してみて下さい。

 

 あ、ちなみに今回のイラストは私が描きました。


六十年目の東方裁判

 花映塚より。二審。動画の内容的にはこっちが一審かな?

 今回は最下位組(スコアゼロ組)からのピックアップとなりました。

 

 こちらも『人形裁判』と同じく、ゲーム版よりCD(伊弉諾物質)版に寄ったアレンジです。ラスサビ繰り返しのドラムとアウトロが好きでしてね。旧作風なので音色までは再現できませんでしたが、なるべく近い音を選んだつもりです。

 にしても、コメントで伊弉諾物質版だと気づいている方がいましたけどよく気づいたなあ。冒頭やタグを見ればわかるとはいえ、ラスサビ繰り返しになった途端のコメントでしたからね、本当に聴いて気づいたんだなあ。素晴らしい。嬉しいコメントでした。


小さな欲望の星空

 神霊廟より、六面道中。

 前二つがめちゃくちゃ長い反動というわけではありませんが、また極端に短い動画が選ばれたものです。今回は『東方裁判』に次ぐ最下位組。

 原曲からそうですが、静かにだんだん盛り上げる感じがクセになる曲です。アレンジにおいてはそこら辺を強調しました。なんていうんですか、シンセ系の音がずっとバックでリズムを刻んでいるからか、なんかこれからフロアでダンスでも始まりそうな感じになりました。ラスボス戦という最も盛り上がる場面の前座という意味ではふさわしいか。

 コメントでロングバージョンを求められていますね、どうしましょうか。どうやって出せばいいかな。


東の国の眠らない夜

 文花帖より。伊弉諾物質及び輝針城風です。

 現在Youtubeの「上位コンテンツ」1位がこの動画でした。ちなみに2位が『舞踏機関』で3位が『マターラ』です。この二つを抑えるとはやるなあコイツ。確か復活直後のニコニコでも妙に人気があったんだよな……。

 

 これは自慢なんですが、これ伊弉諾物質風および輝針城風アレンジのお題を求めてから20時間半で投稿できたんですよ。すごくないですか。珍しく面倒くさがらずに一晩で一気に打ち込んだ集中力もさることながら、お題が出て即伊輝風にできたその早さよ。しかも苦手なはずのミックスもやってのけてる。当時の私はどうかしてたのか?

 

 伊輝風で大事なのは、Electri6ity(エレキギター)です。いまでも頻繁に使われているこの音源ですが、この頃のE6は、裏のフレーズを奏でている途中でたまに和音が登場したり、急にバッキングギターとしてジャガジャガ鳴らし始めるといった柔軟なスタイルが特徴です。今回のアレンジではそこを押し出したつもり。

 実際このギターはニコニコとYoutube両方で評価が良くて、上手く伝わってくれたようで嬉しいです。


博麗 ~ Eastern Wind

 封魔録一面道中。

 これまた渋い曲が出てきたなあ。でも前回のおすすめが『博麗神社境内』(封一面没曲)だったことを考えると、なんかちょうど良いですね。

 

 このアレンジではFM版、MIDI版、そして幻想的音楽でのアレンジ版全部をごちゃまぜにしています。

 まずFM版はなんといっても、その暗さ重々しさが特徴です。『Oriental Magician』の動画説明欄でも書いていますが、封魔録序盤の道中曲は三曲とも際立って暗いんですよ。もちろんオリマジには負けますが。なんで負けているかといえば、これらの曲は後半にアツい展開が待っているためです。このアレンジでもちゃんと暗いなかのアツさが伝わるようにしたつもりです。

 MIDI版の特徴はアウトロのアコギです。アレンジ中でもループ前に該当パートを持ってきました。

 そして、幻想的音楽版は後半部分のメロディーが異なっていて、音使いもなんか爽やかになっているちょっと毛色の違う曲調です。後者についてはFM版の雰囲気を優先したため盛り込むことが出来ませんでしたが、前者は単にフレーズが違うだけなので組み合わせることが出来ました。やっぱりあれです、違うバージョン同士を混ぜ合わせてるときが一番楽しい。


Lotus Love

 あれ? これ前回も挙がってなかった?

 なんと中央値組から平均値組にピッタリ収まって連続選出となりました。幻想郷五面道中曲です。

 

 前回の記事では後ろの何度も駆け上がるフレーズが好きとだけ言って満足して終わったんでしたね。雑かよ。

 でも困ったなあ、実際他に語れることってあんまりないんだよな……。強いて言うなら、その楽器を変えながら何度も繰り返す上昇フレーズですが、サビ前でトランペットが加わっているのがちょっとしたこだわりポイントです。って感じかな? サビ前半のメロディをペットが担当するので、前フリとしては良い効果を与えられているはず。

 難しいなこれ。好きな作品なのにちゃんと言葉で語れることがなにもねえや。多分今再アレンジしても語れないと思う。もういいからとにかく聴け。


永遠の三日天下

 今回で連続三回目のピックアップ。

 弾幕アマノジャク及び燕石博物誌より、『永遠の三日天下』です。

 いつ見ても画像がビールにしか見えない。空中に沈む輝針城ならぬ「ビールに沈む幻想郷」ってかァ↑(もともと酒漬けみたいなもんだろ)

 

 実は『三日天下』に関しては原曲にはさほどの思い入れはなくて、どちらかといえばニコニコに上がっているとあるアレンジへの思いのほうが強いんです。割と、そういうところへの強い思いからちょっとリスペクトしつつアレンジした作品って多いです。この作品だと、例えばBパートで繰り返すフレーズがあったりだとか、エレピが使われていたりだとか、その辺でしょうか。気になる人は私のニコニコアカウントから探してみて下さい。

 

 で、そうはいってもこれは私のアレンジですので、私らしさもちゃんと出しました。中盤で入ってくるOlympus(クワイア)とか、二回目の主題で出てきて途中でメロディとハモリを入れ替えるヴィオラとチェロとかがそうですね。これはちゃんとごひゃお要素。Youtubeのコメントで雷雨のようだと言ってもらえたのがちょっと嬉しかったですね。

 あとは地味なこだわりポイントなんですが、今回のアレンジでは、最初の一音目の響きを重視しました。この曲って、原曲だと最初はピアノが少し遠めなんです。そこが好きで好きで仕方がなくて、ちょっといつもより時間を掛けて音を作ったつもりです。ちゃんと原曲にも思い入れあるじゃねえか。


緑眼のジェラシー

 地霊殿より。

 スコアは4位ですが今回はマターラが殿堂入り扱いで抜けているため、代わりにピックアップしています。

 

 今回ピックアップされている『人形裁判』と『永遠の三日天下』のアレンジを聴けばわかりますが、これら二作品とこの『緑眼』は系統としてはかなり繋がりの深いアレンジ作品です。先ほど『三日天下』で挙げた「ごひゃお要素」は実質この作品が源流ですし、序盤のブゥーンと鳴り響く低音、そうFollow Meの使い方は、五年半前に一度『人形裁判』をアレンジした時からきているものです。

 そういえば、このアレンジではボリュームのオートメーションをかなりたくさん書きました。パートごとにメインで鳴る音が全然違う曲なので、そこは慎重に。テンポがどんどん上がるために同じ楽器でも結構やることが変わるアレンジですからねえ。例えば、3ループ目から登場するベースは、最初はどよーんとした気怠げなフレーズ(結構好き)ですが、4ループ目からはおなじみの5度を行ったり来たりする形になり、音量が少し下がります。他にはピアノがそうです。3ループ目まではメロディを担当し、4ループ目からはアルペジオに変化します。5ループ目は最も原曲を意識したパートなので主張を激しくし、6ループ目ではもう同じことをやるだけなので耳が覚えているだろうと判断し、引っ込んでもらいました。

 こういう動的なバランス取りは今回のように上手くハマれば気持ちいいのですが……あんまりオートメーションだのCCだのは作業としてはやりたくないかな。正直めんどくさい。


偶像に世界を委ねて ~ Idoratrize World

 そしてこちら。鬼形獣より『偶像に世界を委ねて』。

 こちらは五年前にアレンジして、ミックスが途中のまま土に埋めた作品です。奇跡的に録音データを使えたので、今のやりかたで一からミックスし直しました。トラック数が少ないのもあって、なんか音使いが正直な印象を受けます。だってそれに対して『人形裁判』のトラック数見てくださいよ、60個のトラック数だぞ! 確実に落としたかったんだろう!? 重すぎてブツブツヤバかったし最初書き出しできなくて焦ったわ。

 

 原曲ではトランペットのソロパートの直後の部分(2分すぎ辺り)が好きで、ここを強調すべく、当時の私らしくアレンジしていました。いわゆるロマペと一緒に、Loose Lipsというブラスをオクターブ下で鳴らしています。『マターラ』や『スプートニク幻夜』でもやった音の使い方です。この部分を好きと言ってもらえたのは嬉しかったですねえ。ああいうの大好きなんでミックスも頑張っちゃう。多分私が『あの賑やかな市場』をアレンジしたら転調後のメインフレーズでもおんなじことやる。同じ部類でしょあれ。

 ミックスにあたっては、今回はバスドラとベースの他にピアノを第三の軸としました。最初は都度メロディに合わせて他の音をいじればいいかと思っていたのですが、よく聴いてみるとずっとピアノが鳴っているんですよ。そこで、ピアノと他パートを1:1で聴いて重なる部分がある場合、例外なくピアノが少し勝るようにレベルを調整しました。おかげで上手く音がまとまったと思います。


ハートフェルトファンシー Ver.2.0

 地霊殿より。

 活動最初期にアレンジしたやつを再アレンジしたやつです。この頃はそういう動画ばっかり出してました。

 DAW初心者の頃の作品なんで、なんというか、音が色々と初々しいですね。見てこのうるっさいフルート。今だったら絶対やらんもんこんなん。

 

『ハートフェルト』も好きな原曲の一つです。雰囲気が続く『少女さとり』とピッタリ噛み合ってますよね。このアレンジでは着眼点の少なさから再現できませんでしたが、「ステンドグラスに彩られた広くて真っ暗な空間」という場面設定によく合う音の広がりをしていて、好きなんですよね。

 このアレンジでは、1ループ目を屋外、2ループ目を室内として、それぞれ別の音を使いました。オルガンやクワイアの音が主に変わっています。なんで変えたんだっけね。もう昔のこと過ぎてなにも覚えてないや。


魔女達の舞踏会 ~ Magus Night

 秋霜玉及び幻想的音楽より。

『メイガスナイト』の原曲とされるこの曲を、逆にメイガスっぽくアレンジしたものです。SGMしか音源持ってないのにホントよくやったよ。

 コメントでも触れられている通り、このアレンジでは幻想的音楽での追加パートのメロディを裏に回してなんかそれっぽいフレーズをでっちあげてメロディにするというちょっと暴力的なことをしています。『舞踏会』のサビがちょっとどこかよくわからなくて、評価が高い幻音版を持ってきたは良いものの、あんまり『メイガス』のそれっぽくはないよなあとと思ってこうしました。まあ、褒められてるし上手くは行ったのかな。


テーマ・オブ・イースタンストーリー

 幺樂団の歴史vol.5より。いつもの曲。

 最近は参加していませんが、以前まで東方人気投票をやっていたときはほぼこの曲も投票していました。

 幺樂団シリーズの〆を飾るに相応しい、平和で少し寂しげな曲です。あの雰囲気はそのままにアレンジしました。

 

 それにしてもこれをアレンジしたのが2017年か……今となっては初期もいいところです。七年も経つ間に色んなことが変わりました。なんか活動期間の半分ぐらいは誰かと喧嘩して離れてを繰り返したイメージしかありませんが、まあ、性格の根本から直さなきゃいけないのですぐの改善は難しいとはいえ、今度こそ、これからはそういうのは無いようにしたいなあ。

 なーんて、空を仰いてぼーっと物思いに耽ってしまうのが、この曲の良いところです。そういう魅力があります。どこか清々しいといいますか、身の回りの空気が浄化されるといいますか。私だけかな?「夜明けを感じる」ともコメントで言われていますね。良い意見です。


永遠の巫女(怪綺談版)

 ラストは靈異伝より、『永遠の巫女』です。

 靈異伝アレンジシリーズだかなんだか銘打って出した曲の一つで、これは怪綺談版のアレンジになります。「しあわせなアレンジ」とのコメントを頂いております。

 

 動画説明欄でも触れているように、私は『永遠の巫女』の各バージョンに対してはそれぞれ別の雨のイメージを抱いています。原曲版は暗雲からの土砂降り(落雷もある)、怪綺談および幺樂団版は天気雨、幻想的音楽版は室内から見る夜の雨、そして蓬莱人形版は真っ白な土砂降り。明るいんだけど雨はやまない。怪綺談版はそんなイメージです。

 このアレンジは、シリーズ上では地獄16~19面のポジションとして出しています。それもあって、遠くまで来て、もっと遠くまで行ってしまうような雰囲気でアレンジしました。こういう曲にはダブルリード系の音が合いますね。まあ、靈異伝の地獄っつったら真っ赤で全然こんな感じじゃないんですが。

 

 さっきの『ToE』でどこか気持ちがスッキリした後に聴くと、本当にどこかへ飛んで行きたくなります。霊夢のようにね。

 今度はどこへ行こうかな。


 以上、2024年9月下旬のおすすめ作品でした。

 やっと一段落した気分です。

 次のイベントは11月かあ。少し休憩。