2017年6月から12月の間に投稿。全13曲。
蓬莱人形ちっくな雰囲気のアレンジと、ちょっぴりおかしなショートストーリーによるシリーズ。
No. | タイトル | 出典 | 日付 |
1 |
神話幻想 | 東方怪綺談 | 2017/06/23 |
2 | The Angel ~ 星幽天使 |
東方靈異伝 (東方怪綺談) |
2017/06/25 |
3 | アリスマエステラ ~ Dream of Frail Girl | 東方幻想的音楽 | 2017/06/28 |
4 | Magic of Life |
東方幻想的音楽 Zun's Strange Works |
2017/07/02 |
5 | Dream Land | 東方幻想郷 | 2017/07/11 |
6 | 幽夢 ~ Innanimate Dream | 東方幻想的音楽 | 2017/07/18 |
7 | 魔法少女十字軍 ~ Little Little Crusader |
東方幻想的音楽 幻想水琴音楽 |
2017/07/23 |
8 | 蓬莱幻想 ~ far East |
東方幻想的音楽 Zun's Strange Works |
2017/07/25 |
9 | 不思議の国のアリス |
東方怪綺談 東方幻想的音楽 |
2017/07/28 |
10 | the Grimoire of Alice | 東方怪綺談 | 2017/08/02 |
- | Interlude | - | - |
11 | 幻想の住人 | 東方幻想郷 | 2017/12/07 |
12 | ハーセルヴズ | 秋霜玉 | 2017/12/14 |
13 | Peaceful Romancer | 東方幻想的音楽 | 2017/12/21 |
このたびは、ダウンロオドしていただきありがとうございます。
どうも私です。どういうわけか、今回はショートストーリーが付属しております。
今回選んだ13曲は、靈異伝から秋霜玉を含め幻想的音楽からの選出になっているので、
Win版の曲は1曲も入っていません。未使用曲や幻音オリジナル曲までありますけど、
そんなもの誰が好んで聴くんでしょう。あ、聴かなかったらこれ読んでないか^^;
ほんのちょっとだけ漂う「癒さない感」を感じていただければ幸いです。
最近、魔法だ悪魔だなどと今時無学なことをいう輩が増えてきた。
そんなものは存在しない。
そう言い出したのは人間ではないか。
魔法も、天使も悪魔も、みんな科学の発展でその存在を否定された。
人間は常に新しいものを取り、これまで信じてきたものを捨てる。
今の彼らは本当の天使を知らないのだ。
私は科学が嫌いだ。あれのせいで今、夢が消え失せようとしている。
全ての夢が消えてしまったこの世界は、きっと鮮やかには見えないだろう。
たとえこの世から夢が失われても、私は夢を見つづける。
だから、こんな形で繋ぎとめる命など要らないのだ。
私の家族は、この世で最も美しい私を救おうと私の嫌いなものにすがる。
私もこんな体だから反対する事もできず、その全てを受け入れざるを得ない。
それはそれは残酷なことだ。
自分を否定したものたちから離れるのは誰しもそうだ。
きっとこの世のどこかには、そんなものたちの集まる楽園がある。
私も、彼らと共にそこへ行きたいと願った。
ある時、幻想の郷の夢を見た。
今にも消えてしまいそうな幽かな夢だったが、確かによく覚えている。
まるでとても高く険しい岩山で孤独に咲く、
色鮮やかな一輪の花の様な世界だった。
今の人間は次々と生まれるものに対して子供のように期待をしているが、
どうせいずれはその奴隷になってしまうだろう。
そんなのはごめんだと、舎密の世を捨て幻想の郷へ行く事を決めた。
夜になって、開けた事も無い魔導書と窓際の花を抱きかかえ、
私はひっそりと幻想へと身を投げた。
白と黒の乗り物に、つまらない色の地面。
しばらくすると、それらは全て青い海に変わった。
この海を更に東へ飛んだ先に、きっと色鮮やかな大地がある。
そういえば途中、聴いた事はない筈なのに妙に覚えのある音が聴こえた。
たとえば絵本のとびらを開くような、そんな感覚だった。
常識的に考えて、脆い世界の門は普通、内側から硬く閉ざされている。
当然その世界にも簡単には入れないのだろうと思っていた。
だが、その入口は私を待っていたかのように簡単に開いた。
私はまだ、こちらの常識に囚われていたようだ。
私はまだ、向こうに肉体を置いてきていた。
これがもう死んでしまったかの様に弱ってきたのを感じる。
だがもう私には必要ない。
古い自分を屠るために、本に書いてある長い呪文を唱えた。
私の周りから、風が消えた。
随分と変な娘ね。こんなことして。
今の魔法も、ちゃんと使いこなせていないんじゃないかしら。
その花もしおれてしまったし。
不合格。
また始めから練習したほうがいいわ。
もう一度、人間の真似でもしていなさい。
私は一度意識を失った。
もともと脆かった肉体が朽ち、はじめて私は私になった。
成功した。ついに、夢にまで見たここの住人になれた。
それにしても、なんだか体がおかしい。いつもと何かが違うような気がする。
近くにあった古びた洋館に入り、鏡を見たとき私は目を疑った。
そこにいたのは私ではなかったのだ。
私のようで私ではない誰かが、あたかも私であるかのように振る舞っている。
あとで、もう少し動き易い姿に作り変えておこう。
生まれてはじめて、生きた心地というものがした。
はじめて、鋭い感覚を得た。
この感覚を手に、もう一度人生をやり直そう。
そう決めたら、なんだか急におかしくなってきた。
私は思わず大笑いをした。
ではまた次の曲で逢いましょうか 500L/g
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