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今月のおすすめ作品(2024年11月後半)

 私です。

 今回はこの記事を出すタイミングが難しかったですねえ。

 月の折り返しは金曜日、土日と月曜はYoutubeの動画公開と宣伝が被るので避けるとして、大幅にずらすと半月制にする意味がなくなります。結局21日とかいう下旬も下旬で公開することにしたのは、なんと12月の月頭と折り返しも今回と同じようなタイミングになっているからなんですね!!

 全部後ろにずらしゃいいじゃんって。そういう発想。


おすすめ基準

 ニコニコ動画での「一日あたりの平均再生回数(全期間/過去30日)」と、Youtubeでの「過去28日の総再生時間」(足切りラインあり)の情報をもとに現在の視聴状況を示すスコアを算出、これを基準に以下の区分から作品を選んでいます。

  • 上位作品:3枠
    基本的には新しめの動画が入る傾向にあります。
  • 最下位作品:3枠
    スコアが0.00、つまりニコニコで過去30間全く再生がなく、かつYoutube総再生時間も一定のラインに達しない作品が該当します。
    基本的には全期間の平均再生回数が多い方から選ぶようにしています。
    ごく稀に、このうち1枠を準最下位作品にあてることもあります。(最下位常連作品が珍しく上がっていた時など)
  • 平均値作品:2~4作品
  • 中央値作品:2~4作品
    スコアが各値に最も近いものと、その前後を含めた3作品を対象としています。
    各値の状況や次のYoutube枠との兼ね合いもあり、場合によって枠数が変動します。基本的には3枠です。
  • Youtube枠:1枠
    Youtubeアナリティクスにおいて、「この期間(過去28日間)の上位コンテンツ」とされている作品。
    他の枠と被りが発生する場合や前月と変わらない場合等あるため、必ず期間1位を選出するとは限りません。
  • 自由枠:1枠
    その名の通り自由枠です。上記五つの基準にのらなかった作品から一点選ばれます。
    この枠のみ、おすすめ順は先頭固定となっています。

 自由枠を除き、おすすめ順はその時々で変わります。

 また、選出にあたっては「過去3回連続で選出された作品は暫く除外する」という条件を設けています。流石に毎回いられても語ることが無くなるので。

目次


Mono EYE ~ Ironic Fate

 連縁蛇叢釼及び天影戦記より。Exボス徒雲蛇穴丸のテーマ。

 最新作にも関わらずなんのピックアップ基準にも引っ掛からなかったので自由枠として選出。

 

 私はどちらかといえば天影戦記版の『開かれた瞳』のほうが好きです。このアレンジはイントロと途中の部分で天版に寄っています。ピアノソロがわかりやすいですね。多分あの部分が一番好き。

 一応、3年前に作ろうとして断念した際と同じ構成で作っているので、制作自体は三日間でとんとんと進みました。まあ、その短期間に詰め込みすぎて、結果的に前後の二日も含めた五日間で明らかに三日分しか眠れてなかったわけですが。天版イントロから始まり、蛇版で進行し、一旦天版に戻ってから再度蛇版のラストへ持っていき、『ただ一つの煌き』を意識しつつどこかの黒いのに乗っ取られかけたアウトロで〆。

 そういえば、ここ最近の私のアレンジって、他の曲の要素を入れることが多いですよね。『人形裁判』は『Romantic Children』、『無間の鐘』には『あなたの町の怪事件』、『少女綺想曲』には『博麗』『永遠の巫女』『Dream Battle』、そしてこれは『深い徒雲の下で』『ただ一つの煌き』。本来私はあまりそういうのを好んでやるタイプではないので、ちょっと珍しい二ヶ月だったと思います。今度の『死体旅行』は真っ当に一曲だけでアレンジしようか。ね。


博麗 ~ Eastern Wind

 封魔録一面。

 Youtube枠での選出です。

 右肩下がりの中で上げた旧作曲かつ再掲作品であったにも関わらず、『少女綺想曲』との関連性があったからかそこそこの伸びを見せてくれました。結構ファンがいるのかな、この曲。

 コメントでも公開前から待機しておられる方もいましたし、珍しくプレミア公開でチャットにコメントが付きましたし、なんか幻想的音楽版のサビに入ったところのタイムスタンプを貼って泣いて100点をつけてくださっている方もいました。うん、絶対ファンがいるわこの曲。そんな曲の良いアレンジができて良かった。


広有射怪鳥事 ~ Till When?

 妖々夢より。今回は中央値組。

 なんか定期的にピックアップされるなこの曲。

 そういうポジションの作品って結構ありますが、もしかしてこのおすすめ記事って大して全体の視聴状況に影響与えられてないのかな。なるべく満遍なく視聴してもらえるように上から下まで選出枠を用意した筈なのですが、常連曲が生まれるようでは逆効果です。ちょっと悲しいなあ。

 

 やっぱりドラムが恰好良いなあこの曲は。アレンジでも寄せて良かったです。このガトリング砲みたいな連打ぶりはなくしちゃあいけません。『広有射怪鳥事』→スネア連打といっても過言ではありません。聴いていて気持ちが良い。

 そういえばこれの原曲って、確かメロディには結構キンキンした音を使っていましたよね。あれはどういう音選びなんでしょう。いやまぁその、ギラギラしていてYYYあのときの妖夢には合っているとは思うんですがね? なんか珍しい音を使ったなって思って。


魔法陣 ~ Return to Demon World

 ひっさしぶりに出てきたなあこの曲。

 怪綺談よりサラの戦闘曲です。

 

 相変わらず一面ボスにしては渋恰好良いイントロから始まり、あとは基本的にずっと同じフレーズを繰り返すだけの曲です。先程の『広有射怪鳥事』と概ね同じ感じ。そういう曲をアレンジする時って、どういう風味でフレーズを繰り返させるかで好みが分かれると思うんですよね。

 私はこのアレンジにおいては、『The Legend of KAGE』や『魔鏡』、『少女綺想曲』からフレーズを幾つか持ってきました。『魔法陣』を含めたこの四曲は似通ったフレーズを持っていて、そのうち三曲は魔界関連という繋がりがあったためです。残る一曲も主人公の曲ですし。

 いつか旧作を含めた大メドレーを出そうと考えていますが、その際もこの四曲はシームレスに並べるつもりです。今は余裕がないのであれですけども、いつから制作始めようかな。終わりの見えない作業って嫌なんだよな。


禁じざるをえない遊戯

 幻想郷よりEX面テーマ。

 これまた久しぶりな気がします。

 

 いやあ、よくできたアレンジですよ。原曲の好きなところは音源ごとそのまま入れて、その周りは普段遣いの音色で固めるいつものスタイルで作ったものですが、やっぱりこのやり方が一番良い。これもまた近い内に再掲したいです。地味にお気に入りの一つ。

 こだわりポイントはやはりサビでしょうか。直前でピアノが美しく歌い上げるキャッチーなフレーズの後のなんとも言えない部分。あすこは三つのパートがほぼ同じフレーズを奏でていて、その厚みが好きなんです。旧作曲でたまに出てくるこの厚み。これはねえ、アレンジでは外せませんよ。

 でも一般的にはその前のフレーズのほうが好まれているのかも知れませんね。私はピアノで静かに奏でさせましたが、他の方はどういう音を選ぶんでしょうね。是非聴きたいものです。あとラスサビ前の「ドゥルルルルルルィイ↑」ってやつの解釈もな。

 

 地味に、ごひゃお中期最後の作品だと思っています。以降ここまで原曲に沿うアレンジは作らなくなりましたからね。

 またこの頃のようなアレンジがしたいな。次の『死体旅行』はそんな感じにしようかな。


Silk Road Alice

 これまたEX面テーマ。秋霜玉よりいつもの曲の始祖とされている曲です。

 こらそこ、「始祖は『Init』だろ」とか言わない。「とされている」って上にも書いただろうが。

 

 なんか爽やかな曲ですよね。本当に「おまけ」という感じがします。秋霜玉は本編が面を重ねるごとに画面がどんどん暗く、雰囲気もだんだん重苦しくなっていくものですから、その後に持って来るには良いのかもしれません。開放感が半端ない。こういう昔たまにあったシンプルに爽やかな曲、また東方で出してくれないかなあ~。ここ最近はなんかずっと湿ってておどろおどろしい曲ばっかりだからなあ~。

 アレンジにおいては、まず原曲志向、次いで東方っぽい音使いを意識しました。西から東へ。そういう曲ですからね。まあこの頃はSD-90も持ってなかったのでSGM使ってるんですけど。でも原曲もMIDI環境での再生を前提としたものですから、割とSGMでも良く聴こえます。これはこれで良い。


少女綺想曲 ~ Capriccio

 東方幻想郷より。

 

 私にしては珍しい真正面からのロックスタイル。ということで、使用した音源も少なめです。

 まずギターが三本でいずれもElectri6ity。ベースはこれまた珍しくMODO BASSを使っています。Trilianのエレキベースでも良かったのですが、動作が重いのと音が太すぎて息苦しいのとあり、その辺りをクリアしているこの音源を使いました。ピアノは安定のThe Grand 3、ストリングスはHALion SonicのCinematic Strings、そしてドラムはみんな大好きEZDrummer3。みんな好きだよなEZDな? なあ!? GA4のElementicとか言わねえよなあ!? アァ!?

 あとはSD-90のHybrid Sawや、SCVAから幾つか持ってきただけです。詳しくはアップローダーの配布物内にある.txtを御覧ください。いつも音源情報を書き記していますので。

 

 あ、そうそう、最後の方にSD-90のリコーダーも使っていますね。『Dream Battle』にて使われた音源です。たまたま途中で一回半音上げれば『Dream Battle』の冒頭と同じ調に持っていけると気づいてから、最後は寄せると決めていました。そういえば幻音版は初めから『Dream Battle』と同じ調でしたね。今回はノータッチでしたけども。


魔鏡(怪綺談+魔界版)

 靈異伝及び怪綺談より。

 まあ『綺想曲』の前後に持ってくるならこれだわな。

 

 怪綺談版と魔界版を繋げたアレンジです。私は地獄版も含めた三バージョンだと、魔界版が好きかな。一番ボス戦っぽくて。怪綺談版の整っている感じも好きなんですが、魔界版はあの荒削りな感じが良いと思うんです。このアレンジでもその違いは少し意識していた記憶があります。後半のAメロ直前の鐘が特にその証。音への知識が乏しい中で、カットオフとレゾナンスを用いてなんとか荒々しく聞こえるようにしていました。

 やっぱり靈異伝アレンジシリーズもそのうち作り直したいなあ。どうしよう、そのうち定期的にアレンジしようかな。まあ春からはオリジナル曲も扱う予定で、一方のアレンジ枠は旧作(しかも靈異伝)ばかりとなるとちょっとターゲット的には問題がありそうですが……まあ、考えておきます。


もう歌しか聞こえない ~ Flower Mix

 花映塚より。

 こないだYoutubeに『古きユアンシェン』を再掲した週に出す過去作おすすめがコレ。狙ったわけではないです、たまたまスコアが平均値を出していただけです。

 

『古きユアンシェン』『秘神マターラ』『Flower Mix』。やっぱりこの三曲は終始ハイテンションで且つ最後に程よく盛り上がったままループするのが良いですね。だからこそ鮭が踊るわけであって。

 もうほかにはこういう曲は無いと個人的には思っています。『セラチキ』は惜しいところ行っていたと思うんですが、なんか新しめの曲ってノリが重いんですよね。いつだったか埴輪の曲を四作目に希望されたことがあるんですが、あれは最後に落ち着いてしまうのがね……ちょっと。そもそもそんなにテンション高くないし。やっぱり適度な軽さは大事です。

 

 アレンジ自体は割と原曲そのままに行きました。なんなら諸々音のタイミングがズレているのもそのまま。というかそれがあっての『Flower Mix』だと思っていますので。持っている音源の違いから多少音が変わったぐらいで、あとは特に目立ったことはしていないはず。正直言って、このときは鮭を踊らせることほうを意識していた気がするので。

 だからかなあ、なんか大人しくなっちゃったんだよなあ。コメントでも言われてますからね、「鮭動画にしては静か」って。


舞踏機関、壊れた

 无現里及び天影戦記より。

 今回は上位組としての選出です。

 

 たまには『MO-NA-D -1』パートについても語りますか。

 まあお分かりの通り、4分過ぎから『永劫舞踏機関』『MO-NA-D』の混ざりあったパートが始まり、その後完全に『MO-NA-D-1』の後半部に移行してそのまま終わります。この移行直後のギターの厚さ良いですよね。それまで左右で鳴らしていたのに加えて、中央の一本も使って合計三本で弾かせました。一瞬静まった直後というのもあって圧が強いですね。

 んで、その後から流れ始めるバラッバラのフルートですよ。耳コピする前は「これどうしようやっばいなあ」と思っていたんですが、やってみると意外と音が取りやすくて驚きました。単に二本で別々に動いているだけ。何か複雑な和音を出しているとかそういうわけではありませんでした。こういうのって意外と雰囲気で押し通せるものなんだなあ……

 

 ちなみに、『永劫舞踏機関』のパートで一瞬流れたのは『MO-NA-D-1』ではなく『MO-NA-D-2』です。雀巳は二人いたんですね。


無間の鐘 ~ Infinite Nightmare

 ダブルスポイラー及び未知魅知より。

 流石に二ヶ月も経つと、はるか昔に上げたような気になります。

 

 noteを見て頂けると分かるのですが、私ごひゃおは、現在通っている学校を辞める予定です。その意思を向こうに伝えられたからなのか、このアレンジを作ったときほどの悶々とした気持ちはだんだんと薄れていきました。

 で、それ故にか、最近このアレンジを聴いても「鬱陶しいな……」と思うようになりました。皆さんはどんな感じですか。私はこういった「何か強い思いを反映した曲」とされているのはあまり聴かないものですんで、感覚がわかりません。『緑眼のジェラシー』のときは結構反響が良かったのを覚えていますが、これはどうなんでしょう。

 コメント欄には、「こんな無間地獄ならあってもいい」とか、「これが自分のために無間地獄から永遠に奏でられる音楽なら受け入れるだろう」とか、そういった意見が見られました。片やニコ動に日本語で、片やYoutubeに英語で書かれたコメントですが、なんだか似たようなことを言っているのが面白いですね。一体この人達の心の何がそういう考えへ導いたんだろう。気になります。


Peaceful Romancer

 怪綺談及び幻想的音楽より。

 

 原曲はどちらも好きです。明るいカーテンコールのような怪綺談版も、寂しく消えてゆく幻音版も、どちらも良い。このアレンジは幻音版で、原曲よりも更に重たくしてあります。

 一応このアレンジを〆としている音楽シリーズ『far East』は蓬莱人形の作風を意識しているのですが、なんていうんでしょうねえ、私にあの暑苦しさは再現できません。音使いこそ似ているものの、あちらは阿片の煙が漂う租界であるのに対し、こちらは雨降りしきる梅雨の森。最後は開き直って雨音まで入れました。こういう細かな違いが集まって、その人の作風と呼べるものになるんですよね。

 

 実は、最近までこのアレンジと『蓬莱幻想』はYoutubeのほうで割と良い視聴状況を維持していました。今はもうチャンネルが全体的に傾いてきたので見る影もないのですが、そうした事実があったことは忘れません。意外な曲のコアなファンは私のチャンネルにも一定層いるようです。『フォルスストロベリー』も数字だけ見れば悲惨でしたが、コメントは多く付きました。

 チャンネル運営って難しい。そういう層を大事にすればよいのか、それともWin版アレンジも上げて取り込めば良いのか、私にはどうすればいいのかわかりません。誰かアドバイスしてくれる人がいたりしないかな。


永遠の巫女(怪綺談版)

 怪綺談及び靈異伝より。

 なんか前にもラストがこれだった記憶があります。

 

 一周目が終わった後のエレピが入ってくる部分が好きです。よく聴くとこれも蓬莱人形版のフレーズなんですね、靈異伝版でも入れていましたし、本当に好きなんだなああのパート。むしろ『少女綺想曲』ではよく入れなかったなってぐらい。

 コメントでは私のアレンジは安定して良作と言って頂いています。このコメントを頂いてからもう六年。私は今も「安定」しているのでしょうか。そして「良作」を出せているのでしょうか。自分では絶対的な自信を持っていますが、聴いて下さる方々からはどう思われているのか……。やりたいことと求められていることの関係は適切なのか、もうなんにもわかりません。それを考えるとなんだか怖くなってきました。これから私は何をすれば良いのでしょう。どうすればいいのか……

 

 そんな果てなきことに思いを馳せながら、今回はここで〆と致しましょうか。


 以上、2024年11月後半のおすすめ作品でした。